
慶應湘南藤沢中等部の知識問題はいかがでしたか?
実際に解いてみてお分かりいただけたかと思いますが、なかなか手応えのある問題だったのではないでしょうか?
答えを言われると「あーそっか!」となりますけど、なかなか自分では思いつかなかったり、気づかなかったりしますよね。
もうひとつ、見てみましょう。どうぞ!(^-^)
目次
この言葉の意味が分かりますか?
①うっくつ
②寄る辺なさ
③いたたまれなさ
いかがでしょうか?この言葉の意味がわからないと、空欄に当てはまる言葉として埋めることができないんです。
実際の文章は、こんな文章でした。
*転入直後の、まだ誰とも馴染んでいない状態での班分けの( ア )。
*やがて早季子は、( イ )を吉住に打ち明けた。左目だけでものを見たときの衝撃。そこから感じた世界の脆さ。人と分かり合えない孤独感。
*人に理解してもらえる喜びと、それさえも打ち消せない孤独の寂しさと、膨れていく吉住への気持ちが混ざり合い、感情の身動きが取れなかった。あのときの( ウ )を、早季子は今でもはっきり覚えていた。
上のア~ウには、上の①~③の言葉のどれが入ると思いますか?(^-^)
この答えは、次回、書きますね。
一番楽しいのは最後の記述問題
たとえば平成27年度ではこんな問題が出されました。
スポーツを二つ挙げ、その違いを三つの観点から百五十字以内で説明しなさい。
いかがですか?どうやって書きます?
対策を立てないとなかなか書けるようにはならないですね。
もちろん、これは「論理的思考力」がキチンと身についていれば、どうってことない問題です。
これは「比べる力」を使えば良いですね(^-^)
僕は野球をずっとやってきた人間なので、サッカーと比べようかなって思いました(^-^)
①時間が決められているかどうか
野球にはある程度の制限時間は決められているものの、「最後までどうなるか分からない」という点が野球の魅力でもあります。「逆転サヨナラ満塁ホームラン」なんて、その最たるものですね。「野球は筋書きのないドラマだ」とも言われる所以です。「野球はツーアウトから」ともよく言われますので、そういう意味では結果が予測しづらい点で、サッカーとは違うと思います。
②必要な道具が多いか少ないか
サッカーはボールひとつあれば楽しめるスポーツですが、野球はそうは行きませんよね。グローブにバット、できればキャッチャーミットにキャッチャーマスクなどが欲しいところです。僕は小学校時代と高校時代、大学時代とキャッチャーをしていましたが、高校時代は特にマスク、レガース、プロテクターなどがないと危険ですのでできません!(^_^;)
③走る運動量が多いか少ないか
サッカーは前半45分間、後半45分間のほとんどを走りっぱなしです。とても疲れると思います。4年に一度のワールドカップを観戦していても、「なんでもっと動けないのかなー」なんて思いますが、かなりしんどいと思いますよ?
しかも慣れない地域で戦う場合は余計、身体に響いてくると思います。
ところが野球は、味方が攻撃している間は、なんとベンチに座って休むことが可能です(笑)。サッカー選手からしたら、何て楽ちんなスポーツなんだろう!と思われているだろうなって思います。
このような三つの観点を挙げて、書けば良いのです。
最低何文字書かなければいけないの?
中学入試の記述式問題の場合、だいたい次のように考えると減点されないでしょう。
①10字以内⇒6~10字(5字はダメ)
②20字以内⇒16~20字(15字はダメ)
③30字以内⇒26~30字(25字はダメ)
なぜ、5字や15字、25字はダメなんでしょうか?
出題する中学校の先生は、(言葉は悪いのですが)バカではありません(^_^;)
もし15字や25字で収まるのならば、初めから出題者は15字以内で、とか、25字以内で、などという条件にするはずです。
あえて「30字以内で」と出しているのだから、最低26字は書きましょう。
では、それよりも多い字数の場合はどうでしょうか?
④40字以内⇒32~40字
⑤50字以内⇒40~50字
⑥100字以内⇒80~100字
もうお分かりかと思いますが、40字からは80%ルールです。最低でも8割は埋めましょう!ということです。
したがって150字以内で書きなさいというこの問題は、150×0.8=120字が最低ラインということです。
いかがでしたか?
慶應湘南藤沢中等部の最後の条件作文って面白いでしょ?
次回、色々なパターンの問題をご紹介しますが、どれもこれも絶対的に必要なのが、「論理的思考力」です。
言い換える力⇒つまり、たとえば(同等関係整理力)
比べる力⇒一方、それに対して(対比関係整理力)
たどる力⇒だから、なぜなら(因果関係整理力)
の3つの力を、毎日意識して使ってみましょう。人と話すときも、ノートに文章を書くときも。
今日一日あった具体的なできごとを3つ言った後で、一言でまとめてみると、言い換える力が身についてきますよ!
Shonan FELIX 代表 米本 喜彦